Hermes AgentはNous Researchが開発したオープンソースのAI Agentフレームワーク(MIT License)です。最大の特徴は自己進化:経験から自動でスキルを作成し、会話をまたいでユーザーを記憶し、ワークフローを自動改善します。OpenRouter経由で200以上のモデルに対応し、Telegram/Discord/Slack/WhatsApp/Signalの主要メッセージングプラットフォームと連携。Cronスケジュールを内蔵し、ローカル/Docker/クラウド/Serverlessデプロイにも対応します。このページでは、全体像、Claude Code + Telegram channelおよびOpenClawとの比較、1行curlコマンドのインストール手順、hermes setup wizard、Telegram gateway設定、3つの起動モード、並行運用の実践ガイド、トラブルシュート、Tonyによる2026/05/09の実機インストール記録をまとめます。
🧠 Nous Research オープンソース · 1ページ完全ガイド · v0.13.0

Hermes Agent
自己進化するAIアシスタント

学習ループを内蔵したAI Agent。経験からSkillを作り、使うほどあなたを理解します。
このページでは概要、1行curlインストール、Telegram gateway設定、808AI実測メモをまとめます。

これは何?

一言でいうと:自己進化するAIスタッフ

Hermes AgentはNous Researchが公開したオープンソースのAI Agentフレームワークです。他のAgentとの最大の違いは、あなたの利用経験から自動で学習すること。一度実行したタスクは、次回から自動で「スキル」を作成して処理します。手動で教え込まなくても、自分で賢くなっていきます。

🔄 自己進化ループ

実行 → 記憶 → スキル作成 → スキル改善 → より良く実行

従来のAI Agent:Aを教えると、Aだけを実行します。
Hermes Agent:Aを教えるとAを学び、その後Bにも似た方法を使えると自分で気づき、B用のスキルを自動で作成します。

6つの主要機能

単なるツールではなく、成長するシステム

🧠

自己学習

経験から自動でSkillを作成し、一度行ったタスクを次回はより速く、より良く処理します。会話をまたいであなたの好みや作業モードも記憶します。

🌐

5プラットフォーム連携

Telegram、Discord、Slack、WhatsApp、Signal + ターミナル。1つのAgentをすべてのプラットフォームに同時に出せます。

🤖

200以上のモデル対応

OpenRouter経由で200以上のモデルに接続。OpenAI、Anthropic、セルフホストモデルにも対応し、1行コマンドで切り替えできます。

☁️

柔軟なデプロイ

ローカル、Docker、SSH、Serverless(Daytona / Modal)のいずれでも動作します。Serverlessモードはアイドル時に課金されません。

スケジュール自動化

Cronスケジューラーを内蔵。レポート、バックアップ、巡回チェックを自然言語で設定でき、時間になると自動実行します。

🔧

40以上のツール + MCP

40以上のツールを内蔵し、MCPプロトコルで拡張可能。MIT Licenseのオープンソースで、コミュニティが自由に貢献できます。

⚡ 他のツールとの比較

Hermes Agent vs OpenClaw vs Claude Code + Telegram

🧠 Hermes Agent 🦞 OpenClaw ⌨️ Claude Code + Telegram
自己学習✓ Skillを自動作成△ 手動設定が必要△ MEMORY.md + brainシステム
モデル対応200+(OpenRouter)複数社Anthropic only
メッセージング基盤5つ(WhatsApp含む)4つ(LINE含む)✓ Telegram channel(いつでもリモート指示)
デプロイ方式ローカル/Docker/ServerlessローカルローカルCLI + Telegram relay
スケジュール✓ Cron内蔵✓ Cron + Heartbeat✓ Remote Trigger / launchd
マルチAgent単一Agent(強化型)✓ マルチAgentオーケストレーション✓ Subagents / Skills
ライセンスMIT(完全オープンソース)商用ライセンス商用ライセンス
学習曲線中程度やや急中程度(CLI + Telegram設定が使える)
エコシステム成熟度新しい(2026年初)成熟済み成熟済み(公式が継続更新)

より詳しい比較を見る?→ 3者比較ページ

📖 完全インストール・設定ガイド
  1. インストール前の準備(システム要件 / OpenRouter / Telegram bot)
  2. 1行コマンドでインストール
  3. hermes setup wizard 初回設定
  4. LLM provider設定
  5. Telegram gateway接続
  6. 3つの起動モード
  7. Claude Code / OpenClawと並行利用
  8. FAQ / トラブルシュート
  9. Tony実測メモ(2026/05/09)
  10. v0.13.0 — 2026/05 新機能

1. インストール前の準備

3つのものを5分で準備

OSとハードウェア

インストールスクリプトがuv、Python 3.11、Node.js、ripgrep、ffmpegなどの依存関係を自動処理します。事前インストールは不要です。

LLM provider key(いずれか1つ)

💡 808AIのおすすめ

初回インストールはOpenRouterから始めるのがおすすめです。特定ベンダーに縛られず、無料モデル(Llama 3.3、Gemini Flashなど)で動作確認できます。長期運用が決まってからAnthropic / OpenAIへの直接接続を検討すれば十分です。

Telegram bot token(任意だが強く推奨)

  1. Telegramで@BotFatherを検索し、Startをタップ
  2. /newbotを送信し、案内に従ってbot名とusernameを入力(usernameはbotで終わる必要があります。例:my_hermes_bot
  3. BotFatherが1234567890:ABCdefGHIjklMNO...のようなtokenを返します。コピーして保存してください
  4. /setprivacyを送信 → 自分のbotを選択 → Disableを選択(必要時にbotがグループメッセージを読めるようにします)

Telegramなしでも使えますが、接続するとスマホからどこでもコマンドを送れます。ここがHermesとChatGPT Appの大きな違いです。

2. 1行コマンドでインストール

公式install.sh — 約5分で自動完了

# macOS / Linux 共通
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/NousResearch/hermes-agent/main/scripts/install.sh | bash

このコマンドが行うこと:

  1. uv(Pythonパッケージマネージャー)を確認してインストール
  2. Hermes Agentのソースコードを~/.hermes/hermes-agent/へダウンロード
  3. Python 3.11仮想環境を作成し、約80個のPython依存関係をインストール
  4. システムツール(Node.js、ripgrep、ffmpeg)をインストール(未導入の場合)
  5. 91個のbundled skills(humanizer、p5js、architecture-diagram、sketch、highlighterなど)をダウンロードしてマウント
  6. 空のconfig.yaml、cronディレクトリ、logsディレクトリを作成
  7. hermesコマンドを~/.local/bin/に追加($PATHに含まれているか確認)

📍 インストール後のディレクトリ構成

すべては~/.hermes/内に置かれ、既存のClaude Code(~/.claude/)やOpenClaw(~/.openclaw/)とは完全に分離されています。安心して並行インストールできます。

~/.hermes/
├── hermes-agent/      # ソースコード
├── config.yaml        # 設定ファイル(key、model、gatewayはすべてここ)
├── audio_cache/       # 音声モードキャッシュ
├── image_cache/       # 画像キャッシュ
├── cron/              # スケジュールjob設定
├── hooks/             # イベントトリガースクリプト
└── logs/              # 実行ログ
⚠️ インストールで詰まりやすい点

Pythonバージョン:macOSのシステムPythonが3.11でなくても、uvが自動でダウンロードします。手動切り替えは不要です。
ネットワーク:GitHub rawの内容がブロックされる場合(ごく一部の企業ネットワーク)、VPNを使うか、release ZIPをダウンロードして展開してからinstall.shを実行してください。
権限:スクリプトはホームディレクトリにしか書き込みません。sudoは不要です。sudoを求められたらすぐキャンセルし、スクリプトの入手元を確認してください。

3. hermes setup wizard 初回設定

対話式ウィザード、3つの質問で完了

# インストール後にそのまま実行
hermes setup

Wizardは3つの質問をします:

LLM providerを選択

検出済みのprovider(OpenRouter / OpenAI / Anthropic / ローカルOllama)が一覧表示されます。keyを準備したものを選びます。808AIの第一候補はOpenRouterです。

API keyを貼り付け

前の手順で準備したkeyを貼り付けます。wizardが~/.hermes/config.yamlへ直接書き込み、暗号化して保存します(OS keychain連携)。configファイルを手動編集する必要はありません。

デフォルトモデルを選択

providerのmodel listからデフォルトにするモデルを1つ選びます。迷ったら一覧の先頭を選べばOKです。後からhermes modelでいつでも切り替えられます。

完了後、wizardがセルフテストを1回実行します(modelを一度呼び出してkeyが有効か検証)。✓ Setup completeが表示されればOKです。

4. LLM provider設定の詳細

モデル変更、provider追加、パラメータ調整をいつでも実行

よく使うmodelコマンド

hermes model

利用可能な全モデルを表示し、現在のデフォルトをマーク

hermes model use <name>

デフォルトモデルを切り替え。例:hermes model use anthropic/claude-3.5-sonnet

hermes model add <provider>

providerを追加(setup wizardのmodel部分を再実行)

hermes model test

現在のmodelを1回呼び出し、keyと課金経路をテスト

モデル選びの3原則

  1. 日常 chat / brainstorm:安くて速いモデルを使う(GPT-4o-mini、Claude Haiku、Gemini Flash)
  2. 重要な意思決定 / 長文執筆:最上位モデルを使う(Claude Opus 4.7、GPT-5、Gemini 2.5 Pro)
  3. 大量データ / 長いcontext:1M context対応を選ぶ(Gemini 2.5 Pro、Claude 1M context)

/think と /fast の動的切り替え

v0.13.0で追加された機能:チャット内で直接/think defaultと入力して「深く考える」モードに切り替え、/fast defaultで「高速応答」に戻せます。sessionを離れてモデルを再設定する必要はありません。

5. Telegram gateway接続

どこからでもスマホでHermesと会話

# gateway設定に入る
hermes gateway add telegram

2つの質問が表示されます:

  1. Bot token@BotFatherから取得したtokenを貼り付け
  2. 許可するchat_id:自分のTelegram user ID(/startを自分のbotへ送ると、Hermesが検出して「このchatを信頼するか」を確認します)。ホワイトリストは自分だけに限定することを強く推奨します。第三者からの迷惑利用を避けるためです。

設定後に実行:

# gateway daemonを起動
hermes gateway

Listening for messages...が表示されれば成功です。Telegram botのチャット画面を開き、「Hi」と送ると、Hermesが数秒以内に返信するはずです。

🌐 17のMessaging Gateway一覧

Hermes v0.13.0対応プラットフォーム(telegramを置き換えるだけ):

Telegram · Discord · Slack · WhatsApp · Signal · Email · SMS · iMessage · Feishu Lark · DingTalk · WeCom · WeChat · Microsoft Teams · Matrix · Mattermost · Twilio Voice · Google Meet(Twilioブリッジ)

6. 3つの起動モード

1つ選ぶか、複数同時に実行

モードコマンド用途
対話TUIhermesターミナルで直接会話。debug / 新しいskillの試用 / 長文作成に向いています
Gateway daemonhermes gatewayバックグラウンドで実行し、Telegram / Discord / Slackメッセージを受信。スマホから指示する主力です
Cron スケジュールhermes cron list定期タスク(日次ブリーフ、週報、巡回チェック)をトリガー。対話は不要です

バックグラウンド常駐:launchd(macOS) / systemd(Linux)

HermesをMac miniで24/7稼働させるなら、gatewayをlaunchd / systemd serviceとして包むのがおすすめです。

# macOS — Hermesが内蔵機能でplistを生成
hermes service install --launchd

実行後、~/Library/LaunchAgents/com.nous.hermes.gateway.plistが生成され、自動でloadされます。停止するにはhermes service uninstallを使います。

7. Claude Code / OpenClawと並行利用

3つは完全に共存可能。botとprocessは独立

Hermesは~/.hermes/にインストールされ、以下の2つとは完全に分離されています:

共有するのは以下だけ:

💡 808AI Tonyの実体験ベースの組み合わせ提案

戦略 + コードを書く → Claude Code(最も安定。Subagentsでタスクを分割しやすい)
自動化daemon / cron → OpenClaw(マルチagentオーケストレーションが強み)
音声 / Honchoユーザーモデリング / Skillの自動作成を試したい → Hermes
3つの独立したTelegram botを用意すれば、スマホに届くメッセージごとに対応するagentが分かれ、役割分担が明確になります。

⚠️ Telegram pollingの衝突に注意

同じTelegram bot tokenを2つのprocessで同時にpollingすることはできません。互いに競合します。各環境(Claude Code / OpenClaw / Hermes)では必ず異なるbot tokenを使ってください。BotFatherで新しいbotを作るのは完全に無料です。

8. FAQ / トラブルシュート

インストール後にhermesコマンドが見つからない

~/.local/bin$PATHに追加します:

# Bash
echo 'export PATH="$HOME/.local/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc && source ~/.bashrc

# Zsh(macOSデフォルト)
echo 'export PATH="$HOME/.local/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc && source ~/.zshrc

API keyが拒否され続ける

Telegram botが反応しない

完全に削除したい

# 1. serviceを停止(インストール済みの場合)
hermes service uninstall
# 2. ディレクトリ全体を削除
trash ~/.hermes

rm -rfではなくtrashを使うことをおすすめします。誤削除してもmacOS Trashから復元できるためです。

9. Tony実測メモ

2026/05/09 Mac mini M4 32GBで動作確認した記録

🧪 0から最初のメッセージまで5分

インストール:curlコマンド1本で完了。約5分でインストールでき、uv / Python 3.11 / Node.js / ripgrep / ffmpeg / 91個のbundled skillsを自動処理します。

場所:すべては~/.hermes/にあり、既存のClaude CodeやOpenClawには影響しないよう完全に分離されています。

開始コスト:必要なのはLLM provider key 1つ(OpenRouterなら1つのkeyで200以上のmodelsに接続できて便利)+ 独立したTelegram bot token(BotFatherで新規bot作成)だけです。

起動hermes(対話TUI)/ hermes setup(初回設定wizard)/ hermes gateway(messaging gatewayを起動)。

実戦での位置づけ

あなたに合う?

向いているまだ早い
初心者CLIの基礎があり、自分でdebugする意欲がある人ターミナル未経験の人。まずClaude Code + Telegramから始めるのがおすすめ
AIツール利用者「セカンドオピニオン」reviewerを追加したい / 新しいモデルを試したいメインagentをまだ使いこなせていない。まず1つを深掘りしましょう
ユースケース単一強化agent / 音声 / 複数messagingプラットフォームマルチagentオーケストレーションが必要(OpenClawのほうが直接的)

10. v0.13.0 — 2026/05 新機能まとめ

この1か月、Hermesは「音声 + realtime + マルチプラットフォーム」方面に重点を置いています(2026/05/10時点)

🎙️

Discord音声 STT/TTS

Discord voice channelsがrealtime音声文字起こし + テキスト読み上げ + agent-proxyモードに対応。文字入力なしで、音声でHermesと直接会話できます。

📞

Google Meet音声ブリッジ

Google Meet + Twilio dial-inがGemini realtime音声bridgeと統合。会議中にHermesへリアルタイムでメモ作成や質問応答を任せられます。

🧠

Active Memoryのカスタムツール名

Active Memory pluginがconcrete tool namesに対応。自動トリガーがより正確になり、無関係な記憶を誤って拾いにくくなります。

⚙️

Chat overrides

新たに/think default + /fast defaultでチャット中に思考深度を即時切り替え可能。sessionの再起動は不要です。

📱

iOSペアリングsetup codes

iOS appがsetup codesに対応し、プライベートLAN gatewayへ接続できます。自宅のMac miniでHermesを動かし、スマホを直接ペアリングできます。

💬

17のMessaging Gateway

Telegram / Discord / Slack / WhatsApp / Signal / Email / SMS / Feishu / DingTalk / WeCom / WeChat / iMessageなど主要プラットフォームを網羅。

準備できましたか?

3つの方向から選択

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